PID上の加群

現在自分は数学の先生にお願いしてゼミをやってもらっています。

やってる内容はR-加群についてで、先日やっとPID上の加群まで辿りつけました。

やった内容を少しここに記しておきたいと思います。




Theorem

DをPIDとしたとき有限階数D-自由加群の任意の部分加群はD-自由である。


方針としてはAを有限階数D-自由加群としてそこから任意に部分加群Bをとり、Aの階数に関する帰納法によります。もう少し具体的にはBに対し適当なイデアルを指定してやり、どうにかしてBを自由な加群と同型になるようにするというのが方針であります。

ここで自分が驚いたのがイデアルの取り方であり、n=1のときは

{\hspace{30mm}S = \{r \in D \hspace{1mm} |\hspace{1mm} ra_{1} \in B \}}

n-1まで成り立つときには

{ \hspace{30mm} S = \{ r_{n} \in D \hspace{1mm} |\hspace{1mm} {}^\exists r_{1}, \cdots, r_{n-1} \in D \hspace{2mm}s.t. \hspace{2mm} \sum^{n}_{i=1} r_{i}a_{i} \in B \}}

とするのであるが、この取り方はなかなか思いつかないと思いました。
この後としてはDがPIDより、これらSはDの1つの元dで生成され、d=0とd≠0とで場合分けするという感じです。個人的にはn-1まで成り立つ場合のd≠0の場合が難しかったような気がします。


また、もう少しでこの加群のゼミも一通り終わるのですがそれからはリー群に関する初歩的な内容のゼミをやって貰う予定です。
自分は将来リー群を用いた純粋数学の研究をやりたいと考えていますので、少し早いですが院試の2次試験対策も兼ねて少しやってもらおうかなと・・・・
ただ、自分は多様体の基礎すらわかっていない数弱なのでなかなか苦労しそうです。ただ数学は大好きですので、ゆっくりではありますがいろいろ知識をみにつけていきたいと考えています。